ドメインを200ドルで売ったお話
はじめに
みなさんはドメインを購入、契約したことはあるだろうか。ここでいうドメインは.comや.netなどのドメインネームというものである。もちろん私は atalie.net
を保有しているので、.net
ドメインを持っている。調べたらわかるが、このドメインはCloudFlare で契約などの管理をしている。実は公開していないものの、ほかにもドメインを持っていて、.com
, .org
などのドメインを持っている。
このドメインはさっきから購入・契約といっているとおり、ドメインの初期購入費用と維持費の2つが基本的にかかる。
さらに、ドメインを購入する場所は世界各地様々なところがある。日本国内であれば お名前.com であったりのGMO系のものであったり、XServer系であったり。海外では、私が取得しているCloudFlareやGandi などがあげられる。 また同じドメインをとるのであっても、これらの販売所によってサービスに差がある。家電量販店を思い浮かべるとよいだろう。まずは価格はもちろん、メールやブログサービスなどが付属するか? などである。もし自分の購入した販売所で更新価格が予想以上に高かったり、付属するメールサービスがいまいちだったら、ここで買った自分が悪い。諦めよう。と悲観する必要はない。ドメインは、ほかの販売所に移行・転送 することもできる。つまり、最初は お名前.com で購入したけど、ほかのサービスの方が安かったり、Whois というものを使いたくなったりして ほかのサービス(例えば、CloudFlare はドメインの価格が最安クラスであるし、Whois も常時有効、というか Whois を切れない。) に移行することはできる。
この移行機能は本人名義から本人名義という制約はない。本人から他人へとドメインを移行する、つまり譲渡することができる。また譲渡とはいったものの、ドメインは資産の一つとみなせる (もしapple.comがなくなったら世の中は大混乱。とくにgmail.comなども)ため、資本主義的な介入が入る。つまり、お金のやりとりをしてドメインの受け渡しをするというものである。
前提: 今回売ったドメインについて
もともと、今回売ったドメインは売るために契約したものではなかった。というのも、もし売るとすればドメインのなかでも最も価値のあるTLDといわれる.com
のものが当然売るときによい価格がつくため、.com
を狙うからだ。しかし今回売ったのは<5文字>.org
である。ドメインを取得するときに.com
がとれないということはあっても、.org
がとれないということは .com
に比べると少ない。だからこそ、きっかけとなったある一通のメールをみて不思議に思ったものである。私は複数の.com
などのドメインを持っていて、それもそこそこ貴重なものであると自負しているのにもかかわらず、全く売るつもりもなく、使うつもりもなかった、.org
であり、しかもそのドメインは更新をしようかどうかすら迷っていたドメインだったからである。(いや、使うつもりはあったのだが、お蔵入りになった。)
きっかけ
ある一通のメールがドメインの販売を仲介する人から届いたことである。メールが届いたといっても、私は基本的に Whois は有効にしているため、Whois のメールアドレス(私のメールではなく、ドメイン販売業者のアドレル)に届き、それが私のメールに転送されてきたようだ。メールの送り主、すなわち、ドメインの販売の仲介業者は domainagents.com
であった。
最初は 自分が手放そうかどうか思っていたドメインで、しかもその更新の期限が12月中旬であったというあまりにも都合がよすぎるタイミングであったため、詐欺かとも思ったが、私の使用しているメールサービスは本当にdomainagents.com から送られているのかを確認できるので、確認したところ、なりすましではなく本物であった。あとはdomainagents.comが信用できるかだが、個人的に RedditやXなどを調べたところ、詐欺ではなさそうであると判断して、取引に応じることにした。詐欺に遭ったとしてもこのドメインに払った価格は1000円ちょっとなので、詐欺に遭ったとしても諦められるし、冒険は悪くないでしょう?
流れ
取引に応じてから
Escrow.com への登録
ドメイン販売仲介業者は domainagents.com
であったが、あくまでも仲介であるため実際に販売するプラットフォームも必要になる。今回は Escrow という販売サイトを使うように指示された。
振込先銀行口座の登録
外貨の取引になるので、外貨を受け取れる日本国内の銀行口座が必要である。外貨を受け取れる銀行はいくつかあるが、それの選定についても話そう
外貨をうけとるのに適している銀行
- 基本的に外貨を受け取るためには手数料が必要である
- ソニー銀行は受け取りの手数料がかからない
- しかも手軽である
- もともとソニー銀行の口座を持っていた
以上の理由で、ソニー銀行を選んだ。ちなみに外貨の受け取り手数料がかからないのは日本国内だとソニー銀行ぐらいである。そのため、外貨受取はソニー銀行一択ではないか。
ソニー銀行に決めた後
さて、ソニー銀行で外貨を受け取ろうとすると、困ったことがあり、それは外貨受取は、経由銀行などの情報も必要であることであるsc。日本国内のように振込先の口座番号などだけではなく、お金が経由させる銀行を指定しなければいけない。しかも、その指定方法がめんどくさかった。Escrow はアメリカの会社なので、アメリカでよく使われる指定方法でなければいけない。ソニー銀行の経由させる銀行の案内ページを見たところ、アメリカでよく使われる指定方法とは異なる。あるいはescrowがそうでない指定方法をしていたのだ。何はともあれ、ソニー銀行のWebサイトを見るだけではEscrowのサイトに銀行の情報がかけないのである。
そこで、ソニー銀行で使われている銀行名や支店名からEscrowにできる銀行コードを調べることにした。そこでえたコードが全部同じであったので、そのコードを使うことにした。
実際に入力した内容は準備中
転送するための手続き(転送コードの入手)
ドメインには、意図しないドメインの転送を防ぐために、ドメインロックというものがある。それを解除しないと当然、ドメインを転送できない。ちなみにそのドメインはGandiで運用していたため、Gandiでドメインロックを解除する方法について紹介しておこう。
https://docs.gandi.net/ja/domain_names/transfer_out/transfer_lock.html
そうすると、転送用のコードが手に入る。記号が入っているので注意しよう。(私の場合は最初に記号があって、これは転送用コードにいれていいのかすこし迷った。もちろんこの記号も入れよう)
転送コードのその後
転送コードを入手したら domainagents.com とメールのやりとりをする。転送コードをそのまま送ってくれとのことだったので、そのまま送った。もちろんメールはGPGではないものの、暗号化されている。この時点で、もしドメインを取られるだけ取られて、お金が振り込まれなかったらどうしようと再度思ったけれど、まあドメインの購入に1000円ちょっとだったので、期待値的な意味合いで気にせずドメインを転送することとした。
あとはお金の振り込みについて待つだけである。
振り込みを待ち、そして振り込み
アメリカの銀行口座を持っていればすぐに振り込まれ、手数料もかからないらしいのだが、そんなものは持っていないので、おとなしくソニー銀行からのメールを待つことにした。
そうして、ソニー銀行から一通のメールが届く。開かなくてもだまされていなくて安心した。という安堵を得た。
ただ、いきなり振り込まれるというわけではなく、どのような目的で外貨を受け取ったのかというのを提出して、本当に問題のない取引かを審査するらしい。まあ、当たり前である。日本国内のお金の送金も我々は意識していないものの審査をされているのだから。
さて、目的と振り込んできた人は何者かというのを書き込まなければいけないが、
振り込んできた人:ドメイン販売業者
目的:ドメインの売買
で提出し、2日後に承諾された。
そして、振り込まれた、199 USDから手数料を差し引いた、179 USD が!
ボーナス
なんとこれだけでなく、ボーナスが少し出るらしい。
税金について
税金については私の第一の懸念点であった。そう、詐欺であるかどうかよりも。本当に振り込まれるかどうかすらわからなくないのに、振り込まれた後の心配をするというのはいかがなものかと思うが……。
税金については1年間で20万円を超える外貨のやりとりがなければ課税対象にはならない=申告する必要はない。らしい、正直この「外貨受取 税金」とGoogleで検索するときがここ1年で一番緊張した瞬間である。
お金の使い道
とりあえず、貯金であるが、Wi-Fi アクセスポイント(Wi-Fi ルーターではない)がEOLになっていたり、最近電波をたまに出さなくなっているので、ブラックフライデーセールで買い換えようと思っている。が、売り切れでした。:-(
ところで、ソニー銀行さんはいつキャッシュカードがICチップになるのでしょうか。